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生島足島神社歌舞伎舞台

種別 :県宝 建造物
指定日:昭和61年8月25日
所在地:下之郷701
年代 :明治元年(1868)

解説

生島足島神社の境内に、切妻造〔きりづまづくり〕、桟瓦葺〔さんがわらぶき〕の歌舞伎舞台があります。舞台の位置は 摂社諏訪社本殿に向かってその左側で、ほぼ真南を正面として建っています。前面の広い空地が観客席として利用されています。記録・棟札等は発見されていませんが、氏子の伝承では明治元年(1868)に建設されたといわれています。また、明治7年より同17年まで小学校として利用され、その後、集会場や直会〔なおらい〕殿として利用されてきました。昭和61年に修理工事がおこなわれ、当初のように回舞台〔まわりぶたい〕や大夫座〔たゆうざ〕などを備えた舞台に復元されました。

舞台の規模は間口九間(約16m)、奥行六間半(約12m)と非常に大きく、県内の現存する歌舞伎舞台では最大の規模を持っています。舞台の正面の左右には、大夫座と下座が設けられ、その前面を窓としています。この部分の壁面は少し内側に向くように作られており、そのため左右両端の柱は1.5尺(約45cm)、前方に出ています。小屋組は表側を「せがい造」にして屋根を前方に持ち出し、内部は天井を張らず、松材を縦横に組んだ梁組をみせています。

内部は、左側に一間幅の土間があり、奈落に入る階段がついています。舞台のほぼ中央に直径約一五尺(約4.5m)の回舞台があります。また、回舞台前方の二カ所に「せり」が設けられています。そのほか、舞台背面には幅二間の遠見〔とおみ〕とよばれる窓がありますが、これも舞台装置の一つです。

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