角間集落の西入口、松尾古城跡の南麓一帯は、真田氏の古い居館跡と伝えられるところで、ここに安知羅明神や阿弥陀堂があり、周辺には多くの石塔群も点在している。この安知羅明神には、真田幸隆または幸村の少年時代と伝えられる木像が安置されていた。また、かつてここには真田氏の菩提所であったと伝えられる常福院とよばれた寺院があったことが記録にみられる。
日向畑遺跡は、ちょうどその寺院の境内にあたる場所と見られるが、長い年月のうちに、山極の畑となっていたところで発見された。五輪塔と宝篋印塔を墓塔とした墳墓跡で、全体として23か所の納骨遺構が確認されている。時代については室町から戦国にかけてのものと推定された。