下武石字江戸窄の武石川に南面する河岸段丘の縁に広がっている。この地は古くから縄文時代の遺跡であることを知られていたが、弥生〔やよい〕時代・平安時代後半の遺物も若干散見される。
昭和54〜56年に村教育委員会により小範囲の発掘調査が行なわれた結果、縄文時代中期後葉(約4000年前)の住居址〔じゅうきょし〕2軒と敷石遺構が1軒発見された。住居址の1軒は径5.6×4.8m程の楕円形で、石囲い炉を持ち数多くの土器片と石鎌石斧〔せきぞくせきふ〕を出土したが、現在は埋め戻されて地下に保存されている。
周辺の耕作者の話などから推定すれば、約4000年前にこの段丘上には数軒で構成される集落が存在していたものと思われる。