山家〔やまが〕神社は延喜式〔えんぎしき〕神名帳に名を連ねる、きわめて格式の高い神社で、山家郷の産土〔うぶすな〕神として大国主命を祀っている。その後、加賀の白山神社を迎えて合祀したので、白山様とも呼ばれる。
社叢は明治20年(1887)の真田大火のさい幸いにも類焼を免れた。その後樹木を主にして大正初期等に植えられたものが成長し、今日見られるような見事な社叢となっている。
林床はササ、ヤマブキ等で覆われ、野鳥の声も絶えない。植林の多くは植栽年度が判明しているので、将来は生態学上も重要視されることと思われる。現存する町内の社寺叢の中では規模も大きく、樹種も多いためそうした面からも学術的価値が高い。