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保野塩野神社廻り舞台

種別 :市指定 建造物
指定日:昭和58.4.8
所在地:保野429
年代 :明治7年

解説

保野塩野神社廻り舞台は、上田市内に現存する廻り舞台の一つで、明治七年(1874)に建てられたものです。

境内の石垣積の崖を利用した瓦葺き屋根「切妻造〔きりづまづくり〕」の二階建で左右に下屋〔げや〕(はり出した屋根)がついています。写真のように正面の庭からは一階に見えます。床の中央は丸い鍋蓋〔なべふた〕状に仕切られており、地階は写真のように八角の軸柱によって円形の床を人力で回転出来るようになっています。

建物の大きさは平面図の通りです。左右には下座〔げざ〕(太鼓・三味線などの楽器、義太夫〔ぎだゆう〕の語り席)があります。

舞台の背後には縦2.12m、横5.45mの大窓(遠見〔とおみ〕)があります。この窓からは独鈷山の姿を見ることが出来ます。

なお保野の記録や伝承によると、明治4年に建築が始まり、8年に落成しています。用材は「村中のだれが所有する木でも無条件で伐らせる。」と約束し合い、人足は無料奉仕だったと言われています。当地方には、いくつか廻り舞台がありますが、村中がこれにかけた熱情が感じられます。

正面の梁〔はり〕の大きさも見事で、当地方における貴重な建物です。


平面図

360度パノラマ

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