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赤坂将軍塚古墳

種別 :市指定 史跡(古墳)
指定日:昭和43.4.24
所在地:殿城1340
年代 :

解説


赤坂将軍塚古墳全景(南側)

殿城地区赤坂集落の入口南側の台地上にある赤坂将軍塚古墳は、丸い形をした円墳〔えんぷん〕と呼ばれる古墳で、内部の石室は南側に入口をもつ横穴式の造り方をしています。

古墳の規模は、東西の径約18m、南北径約17m、高さ約5mの大きさで、この地域の代表的な古墳のひとつとなっています。

また、石室内部の遺体を安置するところ(玄室〔げんしつ〕)の規模は、長さ5m、奥幅1.9m、中央部分の幅が2.35m、高さ2.9mをもち、さらに石室の入口から玄室に通じる通路(羨道〔せんどう〕)は、長さ3.5m、幅1.3mあります。玄室の奥壁は幅いっぱいの大きな石を上下に二枚重ねています。また、両側の壁は基礎部分に大石を置き、その上部を平石の小口積み(石の小さい面を見えるようにして積む方法)とし、羨道部分も同様な積み方をとっています。さらに天井は玄室部に四枚、羨道部に二枚の大きな平石をのせています。石室内は早い時期に開けられていますが、内部からの出土品は不明です。



石室内部の奥壁と側壁

現在、赤坂集落にはこの古墳と塚穴古墳の二基だけとなってしまいましたが、かつては赤坂将軍塚古墳の周囲にもいくつかの古墳があり、古墳群を形成していたとの伝承があります。

赤坂将軍塚古墳は、墳丘も削られ、やや小規模となってはいますが、上田市内にある横穴式の石室を持つ古墳の中では最も規模が大きく、石室内部の様子がよく残っている古墳として知られています。