大きな杉の木の参道並木
小泉日向地区北側のゆるやかな南斜面に、写真のような長い高仙寺参道並木があります。
参道の右側に真言宗の高仙寺があり、百数十段の急な石段をのぼった参道正面には室町時代後期に建てられた上田市指定文化財の大日堂があります。
現在は参道上部に駐車場ができたので、黒門を通る参拝者は極めて少なくなりましたが、黒門の両側にあるこんもり繁〔しげ〕った大きなエノキと前方に突き出たマツの大木は、参拝者を歓迎するかのように立っています。
黒門から大日堂までは、330mにおよぶ堂々とした杉並木の参道と百数十段の石段があります。
300m以上続く高仙寺の参道並木
黒門のすぐ上にある六体ずつの仏像が入った小さな建物から続く参道には、写真のような樹齢およそ三百年以上と言われる杉の大木が覆〔おお〕い繁っています。
全国でも雨の少ない上田地方で、しかも西日が十分あたる南傾斜地に300年も生き続けた大杉の参道並木があることは、極めて珍しく、貴重なものです。
林立する大きなスギの木に覆われた薄暗い参道石段を静かに歩き、正面の大きな木造の大日堂を眺めた時、私たちは歴史の重みと心の落ちつきを感じます。