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八日堂縁日図(信濃国分寺)

種別 :市指定 有形民俗文化財
指定日:昭和43・4・25
所在地:国分

解説

信濃国分寺の八日堂縁日は、十分ご存知の方が多いことでしょう。大勢の人々がこの日の来るのを待って、一月七日の宵から八日に参詣に出向きます。物すごく混雑する様子がこの絵で詳しくわかります。境内や沿道ではいろいろなものが売られており、縁日の様子が細かく写実的に描かれています。


この八日堂市〔いち〕で農業に必要な種子や農具、日常生活の必需品が商〔あきな〕われて、物資購入の機会にされていたことの意味は実に大きいものがあります。一年の生活が始まる時期に、この市〔いち〕を通して年始の心構えを新たに、一家安泰・生産物の豊饒〔ほうじょう〕などを願う庶民の思い入れが伝わってきます。


この縁日図は、縦41cm、横115cmの額付きの彩色画で、画かれている寺院の背景や人物の支度から、江戸中期前頃のものと推定され、その頃の風俗として貴重なものです。