上田情報蔵
櫓門工事
●上田城跡本丸東虎口櫓門復元工事 120 着工前
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5 伝世資料
伝世して現存する資料としては、瓦類、懸魚等がある。 鯱瓦は、市立博物館に2点収蔵されており、江戸初期の特性を備えると考えられる1点(挿図10)をもとに作製した。正面から見た顔つきが獅子頭を連想させる極めて特徴的な鯱瓦である。鬼瓦は松平家家紋である「五三の桐」紋を用いたが、これは史跡上田城跡の復元整備の年代的基準が城郭としての最終的形態を整えた幕末期におかれているためである。軒丸瓦、軒平瓦等についても現存する隅櫓に使用されているものをもとに作製された。
懸魚は、市立博物館に収蔵されていた安政6年刻銘のものをもとに作製された。この懸魚は幕末の修理の際に西櫓に取り付けられたものである。
6 類例資料
古写真や絵図等で確認できない櫓門背面や細部の造作などの部分については、上田城に現存する隅櫓や旧藩主屋敷表門、全国の城郭に遺存する櫓門等の類例資料を参考にして、地域性、時代的特徴等を綿密に考証して設計された。