上田情報蔵
●壁工事(左官工事)
壁は木舞と呼ばれる縦横に組んだ竹を芯に荒壁、中壁、漆喰といくつもの工程を経て約30cmの厚さに造られています。室内は柱や長押をみせる真壁造り、外部は壁が柱などを覆う大壁造りの形式となっています。
今回の復元工事に際しては桧、赤松、杉が部材として使用された。主要材は桧で、柱、貫(ぬき)、床、建具などに使用されている。門扉の上にある冠木(かぶき)と呼ばれる部材は大きさが66cm×45cm×約12m、重量は約2tという巨大な一本の木材である。赤松材は丸太のまま梁材として使用されている。杉材は外壁の下見板や屋根に使用。上層部の部材にはひび割れを防ぐために背割りが施されている。