塩田平の文化と歴史
●解説 石造塔のいろいろ
常楽寺で典型的な多宝塔に出合ったのを機会に、塩田地方に多い石造文化財の種類と、そのかたちについて解説しておこう。塩田地方の石造文化財は、その種類が豊富で、また古い時代のものが多いのが特徴である。それが「信州の鎌倉」といわれる理由の一つになっているのだが、ここでこの大切な石造文化財の見方を勉強しておくこともむだではなかろう。
多層塔
三重の塔から十三重塔まである。偶数のものはない。別所将軍塚・中野西行塚などその好例。
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多宝塔
宝塔にひさしをつけて、二層にしたもの。下層の屋根の上に饅頭形がある。常楽寺・国分寺にあるものがその好例。
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宝篋印塔
横からみると正方形の塔身の上下に段段が刻んであり、上方の四隅に突起がある。長門町仏岩・別所院内のものがその好例。
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五輪塔
下から四角な「地輪」、円い「水輪」、屋根形の「火輪」、半円形の「風輪」、キボシ形の「空輪」を重ねてあるから五輪塔という。仏教でいう「五大」を現す。塩田平に一ばん多い石造文化財である。舞田金王五輪塔・中禅寺五輪塔などその代表的なもの。
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(以上の図は川勝政太郎氏著『石造美術入門』から転載させていただいた。)