塩田平の文化と歴史

●研究者のために 中禅寺薬師堂建築詳細


 堂は自然石の礎石の上に立ち、切れ目縁を廻し、角柱面取の柱を立て縁長押・内法長押を廻し、正面三間、側面前端間を半長押・二重長押附の板扉に、背面中央間を引違戸とする。組物は舟肘木で、半繁垂木をかけ、切裏甲茅葺とし、鉄製露盤・伏鉢・宝珠を載せる。
 内部は中央方一間を内陣とし、内法長押を廻し、額縁附来迎壁を設け、仏壇をおき、柱上舟肘木をおき格天井を張る。外陣は化粧屋根裏。
 桁は四角で、五平に用いられ、増しがない。隅柱にも延びがないから、軒反りは比較的少く、反りをつけるため、垂木の勾配をかえている。(いわゆる捻れ垂木)茅負は真反りとなっている。
 垂木は柱間と関係なく配置されており、これらの手法は鎌倉初期以前のものであって、県下におけるもっとも古風を帯びた建築ということができる。

*** Download (JPEG file) ***

Small (192 x 128)
Middle (768 x 512)