塩田平の文化と歴史

●口絵 安楽寺八角三重塔(国宝)


 長野県には「国宝」の指定をうけている建造物は五つある。そのうち第一に指定されたのがこの塔である。「国宝」というのは”世界的な立場から見て国民の宝とすべきもの”ということになっているが(文化財保護法)、この塔は、文字通り長野県が世界に誇る貴重な文化財といえる。
 では、どこにそんな価値があるのだろうか。
 まず全体の姿をじっくりと見ていただきたい。ふつうの塔は平面が四角なものだが、この塔は八角形である。八角の塔というものは、全国にこれが一つあるだけだ。
 また一番下に裳階(ひさし)がついている。だから一見四重塔にみえるけれども、正確には「裳階付きの三重塔」というのが正しいのである。
 それから縁やてすりがどこにもなく、柱は地面から立っていて、まわりは板壁となっている。なおよく見るとたるきが、扇の骨のように放射状に外側へ出ていることがわかる。
 まだいくつもあるけれども、ふつうの塔とは、かなりちがった建て方となっていることに気づかれるだろう。
 こういう建築のやり方を「禅宗様」という。鎌倉時代に禅宗という宗派が入って来てからはじまった方式なので、その名がついたわけだ。
 この塔は、どんな細かいところまでも、忠実にその「禅宗様」というやり方でつくってある。つまり”純粋の禅宗様建築”というわけで、これがまた、日本ではひじょうに貴重な存在とされている理由でもある。
 流麗な曲線をえがく四層の屋根、その屋根をささえる華やかな木組み、周囲を圧して立つ堂堂たる風格一一。正に”名塔”の名に恥じない。
鎌倉末期の建築。塩田平に居を構え、信濃に威を張っていた塩田北条氏の力によってつくられたものと考えられる。(詳細は解説参照)

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