上田情報蔵

上田ところどころ
●下塩尻の巻


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下塩尻は埴科郡坂城町に接していますが、江戸時代も上田領と松代領との境の村で交通の要所でした。当時は上田領から他領への出口に番所が設けられており下塩尻にも番所がありました。
国道一八号を行きますと、岩鼻が覆いかぶさるように突き出ています。ここは古くは蛍の名所で有名で、昭和三年には上田八景の第二位に「岩鼻の乱蛍」が市民などの投票で選ばれました。
国道から少し入った岩鼻の傍らに、向井去来の「岩鼻や爰にもひとり月の客」と刻まれた小さな句碑が見られます。建立は寛政十一年(一七九九)です。
下塩尻は千曲川沿岸の集落ですから、昔は水害にあうことも多く、水害準備船を村が持っていたこともありました。しかし、千曲川は肥沃な大地を作り沿岸の地域では良質の米、サツマイモなどが生産され、養蚕も盛んで蚕種、真綿、紬などの産地でもありました。
下塩尻の市指定文化財石造五輪塔二基は、鎌倉時代末期のものと推定されていますが、風輪と空輪が調和した美しい姿で知られています。
(撮影日:平成04年03月)

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