■縄文時代の墓制 縄文人は楕円形に掘られた「土壙(どこう)」と呼ばれる穴に埋葬されるのが普通ですが、この時代の終りごろになると、石を組み合わせて作った石棺もみられます。また、幼児を甕に入れて葬る甕棺墓も一般化してきます。
■呪術と信仰 自然にたよって生活していた縄文人は、自然を信仰の対象としていました。 生命の安全を願うための土偶(どぐう)、氏族の繁栄を祈る石棒(せきぼう)、 魔力から人々を守る土版(どばん)や岩版(がんばん)それに石剣(せっけん)や石刀(せきとう)なども用意されました。 また、装飾具を多く身に付けた人や、前歯を故意に抜き取った抜歯(ばっし)という風習もみられます。これらは、単なる飾りではなく、儀礼的な意味をもっていました。