開善寺跡に散在する古石塔の部分
海野郷の地、現東部町海善寺区に開善寺跡があり、五輪塔、宝篋印塔、多宝塔などの中世石塔の残欠が、畑の隅などに数多く見られる。そのなかから文保(鎌倉時代末)と文明18年(1486)の紀年銘のあるものも見つかっている。
なお上田の海禅寺に伝わる武田・真田氏時代の文書には、いずれも「
開
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善寺」とあり、
海
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善寺ではない。真田氏が松代に移り、そこに開善寺が建てられたため、上田の開善寺は海禅寺と改めたのであろう。
多宝塔の屋根等
東部町海善寺区
「文明十八年天八月」宝篋印塔基礎