
長野市若里 宮沢常男氏蔵
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尚々御状祝着申し候。いつもいつも御床敷く存ずる計りに候。其の元連歌しうしんと承り及び候。此の方にても徒然なぐさみに仕り候へとすゝめられ候かた候へども、はやはや老のがくもんにて成り難く候。御推量有るべく候。彼是面上にて申し承りたき計りに候。
示に預り候。ことに歳暮の御祝儀として鮭送給候。扨々遠路御志共申し尽し難く候。仍て伊豆殿江戸に於て御前御仕合共の由、目出珍重に存じ候。次に此の方相替る子細これなく候。御心安かるべく候。去り乍ら当冬は万不自由にて一入うそざぶく御座候。爰元の為体御察し有るべく候。一度御面上に咄し申し度く候。猶此の人申すべく候。恐々謹言。
真左衛入
極月晦日 信繁(花押)
木土佐守殿
□返報
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