松平忠周着用具足〔まつだいらただちかちゃくようぐそく〕（博物館)

種別　市指定　工芸品
指定　昭和44年5月9日
所在地　上田市立博物館
所有者　上田市

　 江戸時代中・後期の上田藩主は松平氏です。この具足は上田で初代になる松平忠周の具足（甲冑〔かっちゅう〕）として伝わっているものです。
　 兜〔かぶと〕は鉄製の鉢〔はち〕の全体を白熊の毛でおおっています。これも「変り兜」（前頁参照）の流れをくむものでしょう。
胴は黒漆塗〔うるしぬ〕りの横長の鉄板をつなぎ合わせた板を、前後で二枚と左脇〔わき〕一枚、右脇二枚を蝶〔ちょう〕つがいでとめて、右側で開閉できるようにしてあります。このような形状を一般に「桶側五枚胴〔おけがわごまいどう〕具足」と言います。なお、この胴には鉄砲の試〔ため〕しうちの跡が、三カ所に見られます。