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真田昌幸着用具足
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美術工芸
加舎白雄画賛屏風,同書屏風

加舎白雄墨書及画賛屏風〔がさんびょうぶ〕(小林家)

種別 市指定 書跡
指定 平成2年2月20日
所在地 上田市立博物館
所有者 個人蔵

この六曲一雙〔いっそう〕の屏風は、白雄が自選した六句に、絵師喜多武清〔きたぶせい〕(可庵真清)が絵を添えています。なお武清は、白雄より後に生きた絵師ですから、絵は白雄の没後に添えられたことになります。白雄の句に、なぜ絵が添えられるようになったのか、その事情についてはわかりません。白雄が自分で選んだ六句はつぎのとおりです。

一句 命ありて春ありて花の吉野山 加白雄
二句 月こよひためにとならば竹きらむ
三句 引きすてし車の数よ夜の雪 春秋庵白雄
四句 横に日のうぐいす見こむ書の小ぐち
五句 ひと恋し火とぼしころをさくらちる
六句 なかなかによききぬはぢよ野のすみれ 加白雄

 この六句はいずれも白雄の名句ばかりですが、中でも三句目はひときわ冴〔さ〕えています。急に積もった大雪で、道路のあちこちに引きすてられたたくさんの大八車が目に浮かびます。庶民の暮らしに目を向けた傑作といってもよいでしょう。二句目は月見の句会にうたわれたものでしょう。

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