山本鼎版画大賞展

第1回山本鼎版画大賞展入選作品の紹介

入選作品児童生徒の部入選作品児童生徒の部審査員講評児童生徒の部佳賞作品目録

大賞

水門 (75cm × 100cm)

立川 公子(神奈川県)

受賞者のコメント

 このたびは大賞をいただき、ありがとうございました。

 日頃、制作を支えてくれている、周りの人々に心から感謝したいです。

 これを励みにまたさらに精進していきたいと思います。」

大賞

王国の午後 (46.7cm × 76.8cm)

東 弘治(熊本県)

受賞者のコメント

 8年前長崎県の普賢岳が突然噴火した。その日勤務先の中学校から見えた光景はとても信じられないものだった。黒紫色をした濃密な雲が熊本市上空に襲いかかり昼間だというのに夕暮れの暗さとなり、たちまち泥水の雨に全てが包まれた。この世界には、人間の力をはるかに超えた力があるということを実感した初めての経験だった。このことをきっかけに今回出品した作品のシリーズが始まった。創造と破壊という二つのイメージだ。創造には街の中に建設される巨大なキリスト像、破壊には、空を裂き、地を割る龍をモチーフにして人間の分野と人を超えた存在を表現してみようと試みた。途中、阪神淡路大震災が発生し、はからずもこのテーマが現実のものとなってしまった。が、自分の身の回りを見渡すと絶対変わらない、と言えるものがどんどんなくなっている。広大な水田が流通団地になり、かつての豊かな土地は死んでしまった。今や破壊者は創造者である私達になってしまった。

おでかけ II (91cm × 60.5cm)

朴 再英(千葉県)

受賞者のコメント

 この度は第1回山本鼎版画大賞展での準大賞という大きな賞を頂く事になり、大変光栄に思うとともに恐縮しております。

 日々の生活の中での経験が水性木版の持つ、独特の透明感を通じて、表現されることは、これまでの私の制作で一貫したテーマです。

 思いがけない出来事や、そこに存在した光景は、記憶となって、自身の中に残り、それらが制作意欲となってイメージを形づくります。

 木版の特徴である木という自然の素材は、そのイメージを定着させるのに、最も適しているように思われます。

 私は記憶は木の年齢と重なり、イメージをふくらませるようにも思います。今後もこの賞を糧にして、一層、努力したいと思っています。

 上田市や審査員の方々から厚く感謝の意を表します。ありがとうございました。

サクラクレパス賞

(サクラクレパス賞について)

山本鼎はヨーロッパ留学後、神川小学校をかわきりに児童自由画運動を提唱し、全国の図画教育を改革していった。そして。櫻商會(現在のサクラクレパス)の役員に招聘されて、児童にとってもっと描きやすい画材として、今日のクレパス開発の指導的役割を果たした。最初のクレパスの箱にある「クレパス」の文字は。山本鼎自身の揮毫である。これを記念してサクラクレパス賞が設定された。

la memorie de la mer (U) 海の記憶 (62cm × 89cm)

笠井 正博(東京都)

佳賞

Circulation - # (99cm × 109cm)

浜西 勝則(神川県)

ほんのり水色のカップ (95cm × 69cm)

菱田 俊子(東京都)

穿孔 (90cm × 60cm)

田島 直樹(茨城県)

DON'T LET SUN DOWN ON ME (100cm × 70cm)

大津 牧子(東京都)

凧のイメージ (73cm × 99cm)

千 眞圭(東京都)