丸子町郷土博物館の展示概要
日本の歴史や文化に対する関心は近年とみにつよまり、国内においても転換期の意識を反映してか自国の歴史・文化への関心が深まるばかりです。わが丸子町にもたくさんの貴重な文化財・文化遺産がありこうした時期に際し、郷土の歴史・文化に対する正確な知識と情報を提供する施設を設けることはきわめて大きな意義をもつものと思います。
丸子町郷土博物館(博物館)はこのような要望にこたえようとするもので数年来の準備を経て昭和57年7月に着工し、58年11月開館を迎えました。
この博物館は人文科学系歴史博物館と位置づけ郷土の歴史文化を正しく理解するために必要な資料を収集し永く保存するとともに積極的な教育および研究活動を行って郷土の文化向上に寄与し社会教育の機能が充分発揮できるよう地域住民の積極的参画をはかるほか観光、産業、文化財等広範囲な分野との連携をはかり、さらに学校教育との連携も重視し、各小・中学校資料室との有機的結合をはかりたいと考えます。
展示は、常設・特別にわけ、常設展示の主要テーマは「丸子町を中心とした依田窪地域の開発史」とし古代遺跡の考古資料および町の発展の基礎となった製糸資料に重点をおき、年2回程度展示替えするよう配慮してゆきたいと考えます。特別展示は主として地域に密着したテーマを定めて随時実施し、将来は、野外展示も考慮に入れたいと考えます。
第一展示室には考古・歴史(旧石器~江戸)を、第二展示室には近代器械製糸(江戸末~現代)を展示しますが、複製品や復元模型、写真パネルやビデオなどを用い、できるだけ視覚的に内容を解説することによって一般にわかりやすく展示する方針をとり、観覧の方々がこの課題展示を通じて郷土の歴史・文化についての理解を深め、そこに人それぞれのあらたな問題を発見して学問的な興味を抱いていただけたら幸いと存じます。
館内案内図と各展示室のテーマ
〔第一展示室〕
- みはるかす依田窪地方
- 旧石器時代と和田峠の黒曜石
- 縄文時代と深町遺跡の呪術
- 古墳時代と社軍神遺跡の玉作
- 奈良・平安時代と諏訪田遺跡の官衙的遺構
- 中世城館跡と地域開発
- 中世の文化
- 鳥羽山洞窟と曝葬
〔第二展示室〕
- 製糸業発展の基盤
- 初期の製糸業
- 全盛期の製糸業
- 生糸のできるまで
- 製糸労働者のくらし
- 製糸業の衰退と現在の丸子町
ご案内
- 開館時間
- 9:00~17:00(入館16:30まで)
- 休館日
- 毎週月曜日、休日の翌日(休日が月曜日に当たるときはその翌日)、12月29日から翌1月3日まで
- 観覧料
- 個人100円、団体(20人以上)1人につき80円、中学生以下無料
- 交通機関
- JR・しなの鉄道上田駅から千曲バス鹿教湯温泉行→博物館前下車徒歩3分
- 所在地
お問い合せ - 〒386-0413
長野県上田市東内 2564-1
Tel & Fax: 0268-42-2158