明治十年代から大正の前半にかけて、全国至るところの商店から配られた広告入りの絵で、サービスを兼ねて年末年始に得意客に配布されたものです。錦絵を継承したとも言える多色刷りの絵が中心で、初期は木版でしたが、明治30年代からは大阪の業者を中心に石版刷りで大量に作製されるようになりました。見て楽しむ娯楽の少なかった時代であったため、この正月用引札はきれいな図柄が喜ばれ部屋の壁などに飾られたものでした。
「上田郵便局前」。忠臣蔵の双六。「砂糖 菓子 石油 種油 めりけん粉 みじん粉 そうめん 外 しなじな」
大正天皇(当時は皇太子)の婚儀(明治33年)の絵か。「食塩各種 白糀 味噌 鰊〆粕 鰯〆粕 大豆 大豆粕 種油粕 荏油粕 胡麻粕 蛹粕 飴粕 ...」
明治45年(大正元年)の子年のものか。 「食塩各種 白糀 味噌 にがり 野田醤油 肥料類 各種」
空に飛行機と飛行船。「食塩各種 白糀 味噌 肥料 荒物雑貨 野田醤油 にがり」
大正2年の丑年のものか。「食塩各種 白糀 味噌 肥料 荒物雑貨 野田醤油 にがり」
「食塩各種 白糀 味噌 鰊〆粕 鰯〆粕 大豆 大豆粕 種油粕 荏油粕 胡麻粕 蛹粕 飴粕 ...」
「五十集(いさば)」とは乾魚・塩魚などを売る店。「五十集 乾物 鰹節」
「改良蚕籠製造 蚕具一式折巣」
「改良蚕籠製造 養蚕具一式折巣」
「御菓子調進所」
警察前「魚類 乾物 青物 洋酒 缶詰 鰹節」
「呉服 荒物 酒 醤油 外雑品」
「流行新形 下駄 傘類」
「足袋股引類仕立販売 学校用品一式 萬袋物類」
「醤油 味噌 酢 塩 薪炭 荒物 穀類 野田醤油一手特約販売」
「油 蝋燭 石油 紙類」
「べっ甲類 銀かん類 小まもの 袋物 眼鏡類」
「御菓子製造卸小売」
「萬荒物 下駄 足袋 傘 煙草入 化粧品 外雑貨」
「海産物肥料商」
「小間物 日用品 雑貨 学校用品 呉服 太物 洋織物 綿糸類 油類 乾物魚類 萬荒物下駄金物類 其の他種々」
「足袋股引類 仕立販売」
「醤油醸造卸小売」