蘇民将来符とは、信濃国分寺が1月7日・8日の縁日で参拝者たちに授ける護符のことです。蘇民将来符の頒布習慣は全国各地に伝承されていますが、信濃国分寺の蘇民信仰はとりわけこの習俗の典型例と考えられています。
牛頭天王(牛頭天王とはインドの祇園精舎の守護神)之祭文には、蘇民信仰の起源が祭文の形式で述べられており、その内容から遅くとも室町時代後期には八日堂縁日において、蘇民将来符が頒布されていたと推測されています。
信濃国分寺の八日堂縁日には、大勢の人々が1月7日の午後から8日に参詣に出向きます。この絵から縁日の当日はたいへん混雑する様子が詳しくわかります。境内や沿道ではいろいろなものが売られており、縁日の様子が細かく写実的に描かれています。
このコンテンツは蘇民将来符頒布習俗映像記録制作委員会が制作した『蘇民将来符 願いは永久に』をもとに制作しました。映像アーカイブは内容ごとに19のチャプターに分かれており、最初から順番にご覧いただけるのはもちろん、チャプタータイトルやサムネイルから自分の見たいシーンを選んでご覧になることもできます。
監修:上田市立信濃国分寺資料館
当コンテンツは「蘇民将来符-その信仰と伝承」(上田市立信濃国分寺資料館 編集・昭和64年発行)を基にして作成しております。このため記述の内容は当時の調査によっていますので、現状とは異なる箇所があります。なお、当冊子の表紙、目次、例言、奥付は次の通りです。ご指導、ご協力いただいた方々に厚くお礼申し上げます。
本文中における語句の説明で「*」の付いたものは(株)三省堂発行の『デイリーコンサイス国語辞典 第3版』又は『大辞林 第二版』からの引用です。
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