敬白 起請文之事
一此以前奉捧候数通之誓詞、並弥々不
可致相違之事
一奉対 信玄様、逆心謀叛不
之事
一為始長尾輝虎、自御敵方、以如何様之
所得申旨候共、不可致同意之事
一甲・信・西上野三ヶ国諸
逆心、於某者無二ニ奉守 信玄様
御前、可抽忠節之事
一今度惣別催人数、無表裏、不渉
二途、可抽戦功之旨可存定之事
一家中之者、或者甲州御前悪儀、
或者臆病之異見申候共、一切ニ不
可
一奉対正印甲府企逆心候者、涯分可致
異見候、無承引者、傍輩共致同心、
正印前引切、甲州江可抽忠節
事、
若此旨背申候者、
梵天・帝釈・四大天王・日月五星諸宿
曜等、下難陀跋難陀・内外海竜王
録・貴舟大明神・別関東
富士浅間大菩薩・鹿嶋・梶(香)取・日光慈光、分□
当国鎮守諏方十三所明神・八幡大菩薩・
飯縄・戸隠・四阿・三所権現・稲荷・祇薗・賀茂・春日・
大原・住吉、惣日本大小神祇御罰罷蒙、今生ニハ白癩
黒癩病を請、後生ニハ阿鼻無間可堕事無疑者也、
仍起請文如件、
永禄十年丁卯八月七日
浦野源右衛門尉
長種(花押)(血判有)
浦野宗波軒
信慶(花押)(血判有)
同弥三左衛門尉
政吉 (花押)(血判有)
同新左衛門尉
貞次(花押)(血判有)
同右衛門
幸守 (花押)(血判有)
同久右衛門尉
吉忠(花押)(血判有)
(宛所を欠く)
◎→糸へんに雄
謹んで起請文を申し上げます。
一これ以前に捧げ奉った数通の誓詞(起請文)について、これからも、ますます相背くようなことは放しません。
一武田信玄様に対し奉り、逆心をもち、また謀反などを企てることは致しません。
一長尾輝虎(上杉謙信)をはじめ敵方より、どんな利益をもって誘われても、敵方には、同 意致しません。
一甲州・信州・西上州三か国の諸卒が逆心を企てても、私は一心に武田信玄様をお守り申し上げて、忠節を尽くします。
一この度は、特に人数を動員して、表裏なく、余計なことは考えずに戦功に励む決心です。
一家中の者が、甲州の武田信玄様のために悪いようなことや、臆病な意見を申しても、一切、同意するようなことは致しません。
一正印(浦野幸次か)が、武田信玄様に対し逆心を持ったときは、
もしこの旨に背くようなことがあれば、
梵天・帝釈・四大天王・日月五星諸宿曜等、下は
五道冥官・
起請文以上。
永禄十年丁卯八月七日
浦野源右衛門
長種(花押)(血判)
浦野宗波軒
信慶(花押)(血判有)
同弥三左衛門尉
政吉(花押)(血判有)
同新左衛門尉
貞次(花押)(血判有)
同 右 衛 門
幸守(花押)(血判有)
同久右衛門尉
吉忠(花押)(血判有)
(
起請文一覧 | |
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番号 | 起請文提出者 |
01 | 武藤神右衛門尉常昭 |
02 | 長坂源五郎昌国 |
03 | 三枝宗四郎昌貞 |
04 | 小山田兵衛尉信茂 |
05 | 安中左近大夫景繁 |
06 | 仁科盛政 |
07 | 今福市左衛門尉昌和 |
08 | 浅利右馬助信種 |
09 | 室賀山城守信俊 |
10 | 小泉喜泉斎重永・小泉内匠助宗貞 |
11 | 望月遠江守信雅 |
12 | 板垣左京亮信安 |
13 | 六郎次郎信豊 |
14 | 小笠原下総守信貴 |
15 | 吉田左近助信生 |
16 | 刑部少輔信廉 |
17 | 海野三河守幸貞 |
18 | 小幡三河守信尚 |
19 | 横田拾郎兵衛丞康景 |
20 | 小幡右衛門尉信実 |
21 | 小幡左衛門大夫兼行 |
22 | 浦野左衛門尉幸次 |
23 | 跡部雅楽助昌長 |
24 | 原甚四郎昌胤 |
25 | 両角助五郎昌守 |
26 | 大嶋五郎左衛門尉長利 |
27 | 後閑伊勢守信純 |
28 | 一宮兵部助氏忠 |
29 | 座光寺三郎左衛門尉貞房 |
30 | 野村主水佑勝英 |
31 | 大井式部大輔信舜 |
32 | 大井右京亮信通 |
33 | 大井源八郎昌業 |
34 | 高田大和守繁頼 |
35 | 松鷂軒常安 |
36 | 高山山城守行重 |
37 | 麻績勘解由左衛門清長 |
38 | 和田兵衛大夫業繁 |
39 | 高山彦兵衛尉定重 |
40 | 片切源七郎昌為 |
41 | 梅隠斎等長 |
42 | 大熊新左衛門尉長秀 |
43 | 依田又左衛門尉信盛 |
44 | 大井小兵衛満安 |
45 | 小林与右兵衛幡繁 |
46 | 上穂善次為光 |
47 | 飯嶋大和守為方 |
48 | 海野伊勢守幸忠 同 平八郎信盛 |
49 | 室賀治部少輔経秀 同 常陸守正吉 同 甚七郎吉久 堀田豊後守之吉 |
50 | 熊井土対馬守重満 弾正左衛門尉信高 佐馬助高政 自徳斎道佐 能登守行実 |
51 | 松本丹後守吉久 同 縫殿助定吉 友松将監行実 |
52 | 高山八郎三郎泰重 馬庭中務少輔家重 酒井中務少輔高重 |
53 | 依田兵部助隆総 桃井蔵人佐頼光 塚越新助重定 |
54 | 甘利郷左衛門尉信康 城和泉守景茂 今井九兵衛昌茂 玉虫助大夫定茂 六嶋六右衛門尉守勝 |
55 | 猿渡宇左衛門尉満繁 和田佐渡守業政 富所彦次郎業久 |
56 | 簗賀縫殿助吉久 荻原民部定久 同 図書助長久 同 玄蕃允重吉 野口佐渡守成吉 戸塚大蔵重吉 |
57 | 小林五郎左衛門尉盛重 大井甘助高幸 小林図書守業吉 上田七郎兵衛常善 小林新助秀永 小海宮 |
58 | 馬場小太郎信盈 青木右兵衛尉信秀 山寺源三昌吉 宮脇清三種友 横手監物満俊 青木兵部少輔重 |
59 | 依田長門守頼房 楽厳寺雅方 依田 篠沢新九郎雅 布下仁兵衛雅朝 諸沢堪介信隆 |
60 | 羽中田民部右衛門虎具 鮎沢八郎右衛門尉虎守 鮎川清三郎昌尚 |
61 | 安中五郎兵衛家繁 同名刑部助繁勝 |
62 | 松本総右衛門尉重友 同 膳右衛門尉行定 須藤縫助殿久守 |
63 | 市川兵庫助景吉 小沢源十郎行重 市川四郎衛門重久 同 四郎兵衛貞吉 縣河彦八郎直重 高橋左 |
64 | 小河原右馬助重清 神保小次郎昌光 |
65 | 黒沢駿河守重慶 同 出羽守定吉 同 掃部助光吉 同 兵衛尉重家 土屋上総守重綱 |
66 | 桑原式部少輔康盛 塔原藤左衛門宗 城内二助貞維 山崎善七郎 同名藤五郎貞吉 |
67 | 山口大炊助高清 新五郎高貞 高瀬与兵衛能業 上条権助高業 武河左近助実吉 同 又右衛門尉高 |
68 | 諏方右近助豊保 諏方左衛門尉頼運 大輪監物勝親 高出左兵衛昌海 知久次郎左衛門遠包 飯嶋出 |
69 | 麻績市尉光貞 関岡宮内右衛門光助 関又助光吉 |
70 | 岩下駿河守幸実 同名新十郎長高 同名源介幸広 塔原織部幸知 大口右馬介 辰 小 助忠助 |
71 | 小笠原新八郎長記 同名 孫十郎長和 同名 甚十郎長穂 下枝田右衛門尉久綱 常葉平左衛門尉定満 |
72 | 海野左馬亮幸光 常田七左衛門尉綱富 尾山右衛門尉守重 桜井駿河守棟昌 小艸野若狭守隆吉 下 |
73 | 浦野宗波軒信慶 同弥三左衛門尉政吉 同新左衛門尉貞次 同右衛門幸守 同久右衛門尉吉忠 浦野 |
74 | 半右衛門尉 平介 惣二郎 四郎右衛もん 弥六郎 藤右衛門尉 忠介 藤三 |
75 | 堀金平大夫盛広 古厩平三盛隆 渋田見源介政長 沢渡兵部助盛則 日岐盛次 穂高左京亮盛棟 |
76 | 小幡彦太郎具隆 |
77 | 伴野左衛門佐信是 |
78 | 麻績勘解由左衛門清長 |
79 | 大日向上総介直武 |
80 | 赤須二郎三郎頼泰 |
81 | 伴野三衛門尉 飯嶋与兵衛尉為政 片切二兵衛尉為房 |
82 | 野沢四郎兵衛康光 伴野善七郎君家 同名東青軒如心 下村新右衛門尉重守 同名与左衛門尉満幸 |
83 | 牛田善右衛門尉真綱 奥秋加賀守房吉 小林和泉守房実 河村治部左衛門尉房秀 |
その他の古文書一覧 | |
84 | 武田信玄安堵状 |
85 | 丸子良存寄進状 |
86 | 武田信玄願文 |
87 | 壱岐・三かわ連署願文 |
88 | 真田昌幸朱印状 |
89 | 平盛幸願文 |
90 | 工藤美作守等連署定書案 |
91 | 小幡信繁願文 |
92 | 真田信幸寄進状 |
93 | 真田信幸朱印状 |
94 | 下之郷供僧社人目安案 |
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