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蘇民将来符の図柄については、笠形の頭部の六角錐に三角が6個並んでおり、魔除けの紋様とされている。この魔除けの紋様については、山形県米沢市の笹野観音で頒布されている蘇民将来符の頭部に星形(☆)が描かれており、同じく魔除けとして八日堂のものと類似性が認められている。
 笠形の下部に描かれた網目状の紋様は、下方の魚形様の網目とともにアミと呼ばれている。これは、蓑笠の網目や牛頭天王之祭文の鉄の網の話から図案化されたものとみられ、通り魔や邪神を睨〔にら〕み返す多くの目を意味すると考えられている。
首部の部分には、正月の松飾りにちなむ松の葉とみられる紋様が描かれている。中央部には帯と称される図柄が書かれ、注連〔しめ〕縄を表現している。注連縄は正月に門戸に張って邪神が内に入らぬようにする意味があり、三筋、五筋、七筋と順次にワラの茎をねじり放して垂れさせ、その間に紙四手〔しで〕が下げられている。八日堂の帯の紋様のうち中央の半円形は、祓〔はらえ〕に用いる「茅〔ち〕の輸〔わ〕」を意味し、その左右にある5本、3本の上に向いた線は、注連縄の七、五、三のうち五と三を表わしているとみられている。
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下部の魚形様の網は、山伏*2が呪文を唱えて九字*3を切る作法を図示したものとされている。この九字の呪術は七難即滅、七福即生を願って行われる。埼玉県飯能市の竹寺で頒布されている紙製の札の下端にも九字の作法が図柄化してあり、八日堂のものの源流ではないかとみられている。竹寺の図柄の中央には点が打たれているが、八日堂の蘇民書きの秘伝にも点を打つ真似をせよとあり、両者の共通性が指摘されている。
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悪霊の侵入を防ぐため村境・峠・辻などにまつられる神。旅の安全を守る神。また、生殖の神、縁結びの神ともする。
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護身の秘術として唱える「臨兵闘者皆陣列在前」の九文字からなる呪文。また、これを唱えて指先で縦に四線、横に五線を空中に描く修法。すべての災いを除き、その身をまもるという。道家に起こり、陰陽家や密教の僧・修験者に広がった。九字の印。九字の法。
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