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蘇民将来符 その信仰と伝承
八日堂蘇民将来符
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蘇民将来の形と図柄

全国各地の蘇民将来符一覧

場所

材質・形状

字・図柄

祭日、配布

備考

岩手県水沢市黒石町山内黒石寺

ヌルデの木
六角形三寸

蘇民将来子孫門戸☆

旧暦1月7日1月8日

蘇民曳きともいう。蘇民将来の小さいこまぎを数多く袋に入れた蘇民袋を裸の若者が争奪。千年の伝統と伝える。

岩手県平泉町毛越寺

木 六角形

現在は作られていない

蘇民将来子孫門戸也

旧暦の1月20日
明治15年に黒石寺より伝わる

五穀の名を書いてある麻の袋に蘇民将来と書いてある。摩多羅神の祭という。蘇民宿とよばれる頭屋からこの麻袋に入った蘇民将来を出す。裸の若者が奪い合ったが、現在は行われていない。

岩手県東磐井郡藤沢町長徳寺

木 六角形

大福長者蘇民将来子孫人也

1月20日

 

岩手県花巻市胡四王神社

木製板状の小木片
2.5cm×2cm

蘇民将来

1月2日

蘇民将来の小さい護符を袋に入れて、裸の若者が争奪する。護符の表に12支の名、裏に「蘇民将来」の文字が焼印ではいる。

宮城県仙台市国分寺木下薬師堂

木山桐、八角形で頭を八角形に尖らせ頭と腰とを朱・黒・緑で彩色。
約一寸五分。

種字:アビラウンケン
仮名:ソミンソーライ
ソミンジョウライ*
ソミンシャウライオンヤト

1月7日

芯の通った木を用いて中心に穴があけられ、赤い総を下げてある。昔は薬師堂から受けて疱瘡前の小児らが肩の上に下げておいた。修正会に薬師堂から出され、七日堂とも言われている。

宮城県遠田郡涌谷町箆岳観音堂

木製五角形
高さ3cm 径1cm
軸の部分に紙のこよりを通す

梵字ソ民将来子孫門戸也

 

大正中期頃まで祭りの際に出された。疱瘡厄除けの護符として子供が腰に下げた。

宮城県名取郡笠島道祖神社

木製八角形
長さ4.9cm 径2cm
赤・青で彩色

「ソミンショウライ」
1字ずつ左回りに書かれる。

 

中心に穴があけられて白いビニール状のヒモが通されている。以前は白木作り、円筒形、キャップ付きのもの。

青森県弘前市岩木山神社

柳の木、六角形
長さ3cm 径約6mm

九九八十一蘇民将来子孫門☆
一十八九九

正月

柱状のものは中心に穴をあけ、紙よりを通し、その下端に五色の糸を垂らす。紙の札も出している。

秋田県仙北郡北浦の庄源太寺

蘇民将来子孫門戸

 

紙に押したものを「源太寺蘇民将来」と呼びながら修験者が配って歩く。これを戸外に貼る。

山形県米沢市笹野笹野観音堂

柳の木、八角形で腰が三段に刻まれている。
五色の彩色がある。

蘇民将来之子孫也
頭頂に黒の線書きをした赤色の☆印

旧12月17日
現1月17日

頭は隅をとっただけであり、頭頂にヒモを通したような穴の跡を描いている。笹野彫の一つとして売り出されている。

新潟県古志・三島蒲原地方

木 たろうの木
3cm四方位に切り、上下に糸を通す

蘇民将来之子孫也

蘇民将来子孫也、門戸也

正月

男子は白、女子は五色の総を糸の下につける。上の糸は子供の衣の背縫の通りに縫いつけて着せる。門戸に貼る。

新潟県桑取村横畑

蘇民将来子孫也

正月7日

村人たちがお宮にこもって版木で刷る。七日の朝神前に供えて祝詞をあげ家々に持ち帰って門口に貼る。

新潟県極楽山安養寺

紙 5×25.5cm

蘇民将来子孫之家也☆

正月5、6日

寺より配布され門口の見えるところに貼る。

新潟県如意山西蔵院

紙 5.5×31cm

蘇民将来子孫門戸也
梵字薬師如来の種子

正月5、6日

上記に同じ。

新潟県大悲山弘誓寺

紙 5.5×23.5cm

蘇民将来子孫門戸也
梵字不動明王

正月5、6日

上記に同じ。

新潟県天満山竜徳寺

紙 6×21cm

蘇民将来子孫門戸也
(梵字)不動明王

正月5・6日

寺より配布され門口の見えるところにはる。

新潟県岩船町最明寺

(梵字)蘇民将来子孫也☆
七行並べて書く

正月3ヶ日

現在は五行に書かれているが、昔は七行同じように書かれていた。物資不足でけずったという。岩の船の話に蘇民将来伝説がある。

新潟県佐渡郡羽茂町大崎

蘇民将来子孫
夢多難鬼 阿去尼鬼
阿去郡鬼 波羅尼鬼
阿毘夢鬼 波提利鬼

春真言 初午
半夏生 地蔵祭
二百十日 秋葉さん
虫供養

真言を繰る。記帳し百万遍になると大崎の宮本坊から来てもらい、祈祷してもらう。三・四年はかかる。マタ仏は堂に納め札は家に持ち帰って梁に打ち付けておく。

新潟県北蒲原郡中条町山野神社


16.5×36.5cm
23×35cm

(梵字)蘇民将来子孫也十二行並ぶ

正月7日

神官片野家、近郷の信者に配布する。ソデマモリと呼ぶところがある。そのまま貼る家と一枚ずつ切って月毎に貼る家がある。

新潟県北蒲原郡中条町高野神社

(梵字)蘇民将来之子孫也☆

 

神官片野家に版木はあるが現在配布はしていない。

新潟県佐渡郡

紙 28×6.5cm

武荒木大神

 

信者の希望があれば出す。

新潟県新穂村牛尾神社

 

蘇民将来之子孫也

 

 

新潟県両津市常楽寺

紙24×4cm

(梵字)蘇民将来子孫家也☆

正月の札

12月31日までに入り口に貼り新年を迎える。文殊院と観音寺でも同様の札を配布している。

新潟県三島郡出雲崎町円明寺

(梵字)蘇民将来子孫之家☆

元旦

檀家が寺へ年始に行けばご祈祷した札が寺から出される。

新潟県佐渡郡赤泊村川茂

 

 

 

上古代の国防踊であった蘇民踊があり、おけさ踊の前身だという。

新潟県津川岩谷平等寺

(梵字)蘇民将来之子孫也☆
上と同じもの十二行

 

 

新潟県新発田天王社

蘇民将来子孫也

 

 

千葉県銚子市円福寺

板(槙、椎)
長さ19.9cm 厚さ6mm

蘇民将来子孫之門也

12月中

明治以前から行われ、12月中に「家内安全」などの札とともに檀家へ配布。家の入口の上に揚げ、正月悪疫神が入らないようにする。

武蔵国北多摩郡神代村

 

蘇民将来村内安全祈願

 

 

埼玉県飯能市醫王山薬寿院八王子(竹寺)

木(水木)
六角形

25.5×3.2cm

蘇民将来子孫長久門戸祈処

蘇民将来子孫門戸也

 

薬師信仰の寺で、本堂に「牛頭天王」の扁額がかかげてある。参詣者に三種類の木製の護符を頒布している。明治以前の札を刷った版木を保存している。

武蔵国比企郡平林多武峯神社

 

蘇民将来之子孫也

 

 

長野県上田市国分
信濃国分寺

柳の木六角形
上部と下部アミと称する図柄
柳の木六角形
七福神など。

大福、長者、蘇民、将来、子孫、人也を墨と朱で二字宛書き分ける上記の文字と七福神の絵柄

正月7、8日

正月8日

ケシといわれる全長1cmほどの護符から高さ27cmのものまで現在9種類ある。寺で出す護符。
八日の朝だけ頒布されている。在家で出す護符。

長野県佐久市妙楽寺

板(檜・杉)
長さ16cm 厚さ5mm

蘇民将来子孫之門也☆

正月8日

古くから板状の護符を出していた。本堂に並べ五穀豊穣を祈る行事がある。

群馬県高崎市妙音寺

(梵字)蘇民将来之子孫門也

 

 

愛知県名古屋市中区州崎神社

檜材板状の長方形
その頭を三角形の板碑状に刻む
長さ21.2cm 厚さ1cm
幅5.8〜6.6cm

蘇民将来子孫繁栄

この文字の下方に「門」の字を大きくあしらう。

以前は節分の時に配布

江戸時代の文化年間に配布されている事が古文書に記されている。家の門口にお札を吊り、悪疫神が入らないようにした。

尾張津島のもの

蘇民将来子孫人也

 

 

愛知県津島市津島神社

木製六角形
高さ7.5cm

蘇民将来子孫人也

 

信濃国分寺の護符に良く似ているが、蘇民将来の文字が右回りで横一列に並んでいる。

三河の吉田領

蘇民将来子孫家門
(または子孫門)

 

陰陽師などがこの札を持って来てくれたのがたまにある。門口に貼るか、神棚に置く。

三重県度会郡二見町松下社


17×10cm

中央蘇民将来子孫家門
右に七福即生、左に七難即滅

12月16日頒布始祭

のれん注連の中央に付け一年を通じて門口に飾られている。悪疫退散、厄除開運、家内安全等の守護札とされる。

伊勢宇治山田市

板 平板
三角頭護符の形式板
20×10×2cm

蘇民将来子孫門戸
蘇民守鎮疫神の守

七福即生
中央
蘇民将来子孫家門

七難即滅

正月のしめ縄

・宇治山田市、二見町、志摩全戸が、鳥羽市その他では商家だけというところが多い。・しめ縄は一年を通じて張ってある。横側へ鋸目を入れ、糸でしめ縄にくくりつけ大戸口と神棚へかける。普通の家でかざるのは半分ぐらいである。上部に穴をあけて糸を通してつるす。家で作るか歳の市で購入する。昔は晴明森の天王社から出した。

志摩地方南勢町

 

蘇民将来子孫家門

 

蘇民札のことをシメの札という。片面には「久々めりん(九字)」と書き反面に☆を書く。

神戸市平野祗園神社

6角柱
長さ8cm 径2.5cm

蘇民将来子孫人也家門繁栄

 

蘇民御守として頒布されている。信濃国分寺の護符と似ているが、頸部の切り込みの角度や頭部の尖がり具合が異なる

京都東山区八坂神社

木 八角形
長さ7.8cm 直径5cm

粽(ちまき)状
長さ35cm

蘇民将来之子孫也

蘇民将来之子孫也

 

胴部は三角状の文様が施され、それが朱と緑に塗り分けられている。中心に穴がとおり、麻ヒモがとおしてあって、吊り下げるようになっている。「祗園祭の粽」と称される護符。長刀鉾〔山車)から投げられるため「長刀鉾の粽」ともよばれる。門口に吊るして厄難消除を祈る。

近江信楽の刺萩峰村


赤、白、黄、青の紙をこまかく裂いて垂らす。その軸は麻がらで上にヒモがついている。

麻がらの軸のところをソミショウライという

1月5日

チヤヤと呼ぶ。この日はオコナヒの日で寺僧の祈祷があり、ムラ人はこのチヤヤを持って行き祈祷してもらい、持ち帰って小児の守り袋のヒモにつける。

長崎県壱岐の島

木「タラノキ」

蘇民将来子孫繁昌

正月7日

タラノキを削ってショメンカキということをする。細い札のように切って男は左の肩に、女は右の肩につける。下の方を総のように割ったのを家の入口にも貼る。悪疫神はこの家に入ることができないという。

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