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蘇民将来符 その信仰と伝承
八日堂蘇民将来符
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蘇民将来の形と図柄

木製板状の蘇民将来符

円福寺蘇民将来符の写真
円福寺蘇民将来符
(千葉県銚子市)

 柱状のものと同様に板状のものも各地でみられるが、特に伊勢から志摩方面に多くみられるといい、正月のしめ縄といっしょに飾った家もあるというものである。三角頭護符の形式をとるものが大半であり、書かれた文字も「蘇民将来子孫人也」が最も多いようである。 円福寺(千葉県銚子市)のものは、長さ19.9cm・幅3cm・厚さ6mmをもつもので、正面に縦に「(梵字*1)蘇民将来子孫之門也」と書かれている。

 また、妙楽寺(長野県佐久市)で頒布しているものは、頭部が台形に切った板状護符で、長さ16cm・上幅2.5cm・下幅1.5cm・厚さ5mmを測るものである。文字は正面に縦字で「(梵字)蘇民将来子孫之門也☆」が書かれている。

 洲崎神社(愛知県名古屋市)では、長さ21.2cm・上幅6.6cm・下幅5.8cm・厚さ1cmの三角頭形式の護符が頒布されている。「蘇民将来子孫繁栄」と縦書きされ、この文字の下方に「門」の字を大きくあしらっている。また、文字の両サイドに赤色の線書きの装飾をわずかに施している。

妙薬寺蘇民将来符の写真
妙楽寺蘇民将来符
(長野県佐久市)

洲崎神社蘇民将来符の写真
洲崎神社蘇民将来符
(愛知県名古屋市)

 松下社(三重県度会郡二見町)のものは、のれん注連〔しめ〕の中央に付けられたもので、縦17cm・横10cmの長方形を有す。縦書きで「蘇民将来子孫家」としるし、この文字の右上に「七福即生」、左上に「七難即滅」を配し、さらに下部には「門」の文字を両サイドに開いて大きくあしらっている。ここでは毎年12月16日に頒布始祭を行い、県内外に頒布しているという。なお、これは一年を通じて門口に飾り、悪疫退散・厄除開運・家内安全等の守護札として出されているものである。

松下社蘇民将来符の写真
松下社蘇民将来符(三重県度会郡二見町)

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補足・関連項目

*1梵字(ぼんじ)

梵語(サンスクリット)の表記に用いられた文字の総称。悉曇(しつたん)文字・デーバナーガリー文字など。
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